消化器癌化学療法の最前線
胆嚢癌の化学療法
浦上 淳
1
,
角田 司
1川崎医科大学 消化器外科
キーワード:
Cisplatin
,
腫瘍多剤併用療法
,
胆道腫瘍
,
胆嚢腫瘍
,
臨床試験
,
治療成績
,
Capecitabine
,
Gemcitabine
,
Oxaliplatin
,
TS-1
,
静脈内投与
,
生存期間
,
大学病院医療情報ネットワーク
Keyword:
Capecitabine
,
Antineoplastic Combined Chemotherapy Protocols
,
Biliary Tract Neoplasms
,
Cisplatin
,
Clinical Trials as Topic
,
Gallbladder Neoplasms
,
Treatment Outcome
,
Administration, Intravenous
,
Oxaliplatin
,
Gemcitabine
pp.1079-1086
発行日 2009年10月1日
Published Date 2009/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2009358773
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進行胆嚢癌の化学療法で、エビデンスの得られた標準治療はまだ確立していない。国内では胆道癌に対して、2006年にgemcitabine(GEM)、2007年にtegafur-gimeracil-oteracil potassium(S-1)の保険適用が承認されたため、GEM+S-1、GEM+cisplatin(CDDP)などの臨床試験が行われている。GEM単剤では奏効率22~36%、生存期間中央値(MST)7~14ヵ月と報告されている。国外ではGEM+capecitabine、GEM+CDDP、GEM+oxaliplatinなどでMSTが10ヵ月を超える報告がみられている。2009年の米国臨床腫瘍学会(ASCO)でGEM+CDDPの有用性が英国と日本から報告された。国内でも大規模な多施設共同研究で胆嚢癌の標準化学療法を確立していくことが必要と思われる。
©Nankodo Co., Ltd., 2009