消化器神経内分泌腫瘍
インスリノーマ
伊東 竜哉
1
,
木村 康利
,
今村 将史
,
山口 洋志
,
及能 大輔
,
太田 盛道
,
平田 公一
1札幌医科大学 外科腫瘍学・消化器外科治療学講座
キーワード:
インスリノーマ
,
Octreotide
,
膵切除
,
X線CT
,
リンパ節郭清
,
超音波内視鏡検査
,
Everolimus
,
拡散MRI
Keyword:
Everolimus
,
Insulinoma
,
Lymph Node Excision
,
Pancreatectomy
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Octreotide
,
Endosonography
,
Diffusion Magnetic Resonance Imaging
pp.55-61
発行日 2012年12月20日
Published Date 2012/12/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2013116819
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インスリノーマは,膵ランゲルハンス島のβ細胞由来のインスリン産生腫瘍で,代表的な機能性膵神経内分泌腫瘍(膵NET)である.多くは良性・単発性であるが,局所診断困難例や悪性例も存在し,時に治療に難渋することもある.インスリノーマの全身症状としては高インスリン血症に伴う低血糖が特徴的で,病的な低血糖発作に遭遇した際には本疾患を疑う必要がある.インスリノーマに対する治療の主体は外科治療で,多くは腫瘍核出術が選択されるが,多発例や局所診断困難例,悪性が疑われる例には,所見に応じた的確な術式選択が必要となる.また,切除不能例に対してはソマトスタチンアナログや化学療法・分子標的薬などが使用される.
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