オンラインHDF-展開と課題
本邦のオンラインHDFの実際 各種合併症における治療条件の設定
櫻井 健治
1
1橋本クリニック
キーワード:
Beta 2-Microglobulin
,
レストレスレッグス症候群
,
血液透析
,
血液透析濾過
,
自律神経失調症
,
透析アミロイドーシス
Keyword:
beta 2-Microglobulin
,
Renal Dialysis
,
Restless Legs Syndrome
,
Hemodiafiltration
pp.533-539
発行日 2017年5月10日
Published Date 2017/5/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2017250121
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菊池らの報告で前希釈オンラインHDFは生命予後の改善に好影響を与えることが明らかになった.しかし,オンラインHDFの条件設定が適切でないと,HDFの利点は発揮されずに平凡な治療となってしまう.HDFの特徴は,大量濾過による中・大分子量物質の除去効率が優れていることであり,その特徴を生かせるような条件を設定しなければならない.そのためには,各ヘモダイアフィルタのα1-microglobulinの除去率とアルブミン(Alb)漏出量は必ず把握しておく必要がある.不定愁訴の改善効果は透析方法変更後1ヵ月以内で認められ,この効果の発現には低分子量蛋白(LMWP)領域の除去効率の上昇が寄与している.透析アミロイド症,restless legs syndrome(RLS),そう痒症なども治療可能な合併症なので,血漿Alb値とAlb漏出量に留意しながら高効率のオンラインHDFを施行する.
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