透析アミロイドーシスと関連骨関節疾患
血液浄化療法によるβ2-ミクログロブリンの除去
甲田 豊
1
1甲田内科クリニック
キーワード:
Beta 2-Microglobulin
,
拡散
,
血液透析
,
腎不全-慢性
,
理論モデル
,
血液透析濾過
,
有限要素解析
,
血液浄化法
,
Alpha 1-Microglobulin
,
血液透析膜
,
中空糸膜
,
透析アミロイドーシス
Keyword:
beta 2-Microglobulin
,
Diffusion
,
Kidney Failure, Chronic
,
Renal Dialysis
,
Models, Theoretical
,
Hemodiafiltration
,
Finite Element Analysis
,
Alpha-1-microglobulin
pp.217-225
発行日 2016年7月1日
Published Date 2016/7/1
DOI https://doi.org/10.19020/J02201.2017000633
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1985年以降,β2-ミクログロブリン(β2MG)を除去するために,多くのダイアライザがハイフラックス化をめざした.効率的な除去を行うには透析膜内の移動抵抗,透析膜外の移動抵抗,体液分画間の移動抵抗を考えなければならない.β2MGを除去できる透析膜の設計に加えて,内部濾過を利用する中空糸やモジュールデザインで溶質移動の最適化が行われた.血液透析におけるβ2MGクリアランスは内部濾過の貢献がきわめて大きい.また,On-line HDFなど濾過治療はわが国ではすでに全透析患者の13%(2014年末)に普及し,80%というΔN6β2MG除去率を達成でき,さらにΔN6β2MGよりも大きな溶質も除去する.濾過治療には濃度分極現象,ファウリングが必ず伴う.このため圧のコントロールは中大分子の除去に,またアルブミンとの分離除去に重要な要素になっている.
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