CKD貧血ガイドライン-二度の改訂を巡って
日本腎臓学会「CKD診療ガイドライン2013」との記載の差について
岡田 浩一
1
1埼玉医科大学 医学部腎臓内科
キーワード:
Hemoglobins
,
造血剤
,
診療ガイドライン
,
貧血-腎性
,
慢性腎臓病
Keyword:
Hemoglobins
,
Hematinics
,
Practice Guidelines as Topic
,
Renal Insufficiency, Chronic
pp.143-149
発行日 2017年2月10日
Published Date 2017/2/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2017163958
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2015年版日本透析医学会「慢性腎臓病患者における腎性貧血治療のガイドライン」では保存期慢性腎臓病(CKD)患者の腎性貧血におけるerythropoiesis stimulating agent(ESA)治療の開始基準ヘモグロビン(Hb)値もしくは治療目標の下限値としてHb 11g/dLと明記しており,日本腎臓学会「エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2013」では目標値設定を避けていることから,相違があるように見える.ただし対象とするユーザーが異なることから臨床現場が混乱する可能性は低く,またいずれに準拠しても患者が不利益を受けるような本質的な違いではない.今後の「CKD診療ガイドライン2018」のための改訂作業においては,この目標値について十分に議論する必要がある.
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