高齢者の腹膜透析-assisted PDの現実と可能性
assisted PDの現実と可能性 自験例から
森 建文
1
,
矢花 郁子
,
佐藤 真一
,
岩倉 芳倫
1東北医科薬科大学病院 腎臓内分泌内科
キーワード:
在宅血液透析
,
腎不全-慢性
,
認知症
,
腹膜透析
,
ターミナルケア
,
ひとり暮らし
,
介護負担
Keyword:
Dementia
,
Hemodialysis, Home
,
Kidney Failure, Chronic
,
Peritoneal Dialysis
,
Terminal Care
pp.1293-1299
発行日 2016年9月10日
Published Date 2016/9/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2017004362
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透析患者の高齢化が進み,介護の必要な透析患者が増えてきた.腹膜透析(PD)は在宅で可能な透析方法であり,通院が困難な高齢者には有利に思える.また,終末期在宅医療が進んできている今日,PDが活用できれば,終末期の透析医療が推進できる.しかしながら,自分で管理困難な患者では家族の支援が必要であるため,家族の負担増加によりPDが敬遠されることがある.assisted PDにより本人や家族の負担を軽減させることができ,多疾患をもつ患者や終末期の患者では希望の医療機関や在宅医,訪問看護を利用することができる.さらに自己管理の困難な患者に訪問看護のassisted PDを用いることにより,入院に近い管理が可能になる.訪問看護を利用した在宅PD導入も可能である.しかしながら,介護保険などの訪問看護の支援には限度があり,今後の課題である.われわれが今までに経験したassisted PDの自験例を紹介し,assisted PDのメリット・問題点・将来展望を考察する.
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