高齢化のなかでのCKD-MBDにどう対応するか?
CKD-MBDにおける骨病変をどう捉えるか
矢島 愛治
1
,
土谷 健
,
新田 孝作
1東京女子医科大学 第四内科
キーワード:
Vitamin D
,
血液透析
,
骨疾患-代謝性
,
骨折
,
慢性腎臓病
Keyword:
Bone Diseases, Metabolic
,
Renal Dialysis
,
Vitamin D
,
Fractures, Bone
,
Renal Insufficiency, Chronic
pp.651-658
発行日 2016年6月10日
Published Date 2016/6/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2016288265
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慢性腎臓病における骨障害の診断および治療は他の医療部門に比べても,決して引けを取らずこの20年で目覚ましい進歩がみられた.この障害を規定する因子は,副甲状腺ホルモン,vitamin D,性ホルモンが挙げられる.また最近ではスクレロスチンの概念も重要となってきた.副甲状腺機能亢進症においてはvitamin D製剤の開発,calcimimetic agentの導入,世界的にも優秀な治療成績を残してきた副甲状腺摘出術がある.副甲状腺機能低下症には,姑息的治療法しか考えられていなかったが,lanthanium含有P吸着薬の開発により,basic multicellular unit(BMU)での骨細胞性骨石灰化が増加することがわかり,microcrackの修復には有効と考える.骨吸収抑制,骨形成亢進に対してエストロゲン受容体を刺激することは有効であるため,この観点を主体に考えてみたい.
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