高齢化のなかでのCKD-MBDにどう対応するか?
CKD、透析患者の骨折
松尾 浩司
1
,
風間 順一郎
1新潟市民病院 腎臓・リウマチ科
キーワード:
Diphosphonates
,
危険因子
,
血液透析
,
骨疾患-代謝性
,
骨折
,
骨密度
,
発生率
,
Teriparatide
,
Raloxifene
,
慢性腎臓病
,
Denosumab
,
Romosozumab
Keyword:
Denosumab
,
Bone Diseases, Metabolic
,
Diphosphonates
,
Renal Dialysis
,
Risk Factors
,
Incidence
,
Bone Density
,
Teriparatide
,
Raloxifene Hydrochloride
,
Fractures, Bone
,
Renal Insufficiency, Chronic
,
AMG 785
pp.705-710
発行日 2016年6月10日
Published Date 2016/6/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2016288277
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慢性腎臓病(CKD)と骨折は加齢とともに増加するが,CKDにおける骨折頻度についての明確な発生頻度の報告はない.CKDにおいては,大腿骨近位部骨折,椎体骨折など種々の骨折リスクが上昇すると報告されており,とくに大腿骨頸部骨折は生命予後にも大きく関与することから,その介入は重要である.これまで,CKDでの骨折リスクはDXAによる骨密度と必ずしも一致せず,予測因子となりづらいといわれてきたが,2007年の透析患者におけるメタ解析で腰椎,および橈骨の低骨密度は骨折と有意に関連していることが報告され,2015年のCKDステージG3~5を対象にしたメタ解析でも大腿骨頸部,腰椎,橈骨遠位端の骨密度は骨折と有意に関係していると報告された.骨量増加へのアプローチとしては,種々の薬剤による介入が考えられるが,腎機能低下に伴う副作用の出現を考慮する必要もある.
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