特集 薬疹・薬物障害
併発したニューモシスチス肺炎の第二選択療法後に再燃した薬剤性過敏症症候群の1例
藤原 暖
1
,
原本 理恵
,
大谷 稔男
,
萱原 隆久
,
山本 博
,
岡田 和也
,
上田 恭典
1倉敷中央病院 皮膚科
キーワード:
IgG
,
Methylprednisolone
,
関節リウマチ
,
サイトメガロウイルス感染症
,
血漿交換
,
経口投与
,
肺炎-ニューモシスチス
,
Trimethoprim-Sulfamethoxazole
,
大量薬物療法
,
パルス療法(薬物療法)
,
Atovaquone
,
Valganciclovir
,
静脈内注入
,
薬剤性過敏症症候群
Keyword:
Administration, Oral
,
Arthritis, Rheumatoid
,
Cytomegalovirus Infections
,
Infusions, Intravenous
,
Immunoglobulin G
,
Methylprednisolone
,
Pneumonia, Pneumocystis
,
Plasma Exchange
,
Trimethoprim, Sulfamethoxazole Drug Combination
,
Pulse Therapy, Drug
,
Atovaquone
,
Drug Hypersensitivity Syndrome
,
Valganciclovir
pp.327-331
発行日 2016年3月1日
Published Date 2016/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016208966
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48歳女。関節リウマチに対してST合剤を含む複数の薬剤服用中に発熱、全身倦怠感、全身の紅斑が出現したため当科紹介入院となった。臨床経過よりST合剤による薬剤性過敏症症候群と診断し、同薬剤を中止し、ステロイド投与を開始した。経過中に肝酵素の著明な上昇を認めたが、血漿交換やステロイドパルス療法などを行ったところ、改善が得られた。入院3ヵ月後にニューモシスチス肺炎(PCP)を発症し、アトバコンによる治療を開始した。その1ヵ月後に肝酵素の再上昇、発熱や強い口内痛が出現し、CMVの再活性化がみられ、ステロイドハーフパルス療法と免疫グロブリン大量静注療法を行った後、バルガンシクロビル塩酸塩を投与した。PCPの二次予防としてペンタミジンイセチオン酸塩の吸入を行ったが発熱を認め、中止した。免疫グロブリン投与後に全身状態は改善し、皮疹も消退傾向となり、ステロイド漸減後に退院となった。
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