骨関節障害・CKD-MBDの概念を再考する
治療介入の意義 血管石灰化の防止で必臓死は減少するか
長谷 弘記
1
1東邦大学医療センター大橋病院 腎臓内科
キーワード:
Diphosphonates
,
血管中膜
,
血管内膜
,
Sevelamer
,
慢性腎臓病
,
血管石灰化
Keyword:
Sevelamer
,
Diphosphonates
,
Tunica Intima
,
Tunica Media
,
Renal Insufficiency, Chronic
,
Vascular Calcification
pp.653-658
発行日 2015年6月10日
Published Date 2015/6/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2015272543
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慢性腎臓病(CKD)患者において血管石灰化はありふれた合併症であるが,これが心血管病発症リスクを増大する.病理形態学的にはプラークの石灰化と動脈中膜石灰化に分類される.プラーク石灰化は急性冠症候群や慢性心筋虚血の原因としてもっとも重要である.一方,大動脈中膜石灰化も動脈剛性を高めるために慢性心筋虚血の原因となりうる.カルシウム非含有リン吸着薬はCKD患者の生命予後を改善することが次々に報告されている.その機序は未だ明らかではないが,動脈剛性進展抑制や心筋肥大因子であるFGF23の抑制による心筋虚血の軽減による可能性が示唆されている.
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