骨関節障害・CKD-MBDの概念を再考する
治療介入の意義 血液透析患者の冠動脈石灰化進展に対するリン吸着薬の影響 炭酸ランタンと炭酸カルシウムの比較
大竹 剛靖
1
,
小林 修三
1湘南鎌倉総合病院 腎臓病総合医療センター腎免疫血管内科
キーワード:
Calcium Carbonate
,
冠状動脈硬化症
,
血液透析
,
腎不全-慢性
,
Sevelamer
,
高リン酸血症
,
Bixalomer
,
血管石灰化
,
Lanthanum Carbonate
Keyword:
Sevelamer
,
Calcium Carbonate
,
Coronary Artery Disease
,
Kidney Failure, Chronic
,
Renal Dialysis
,
Hyperphosphatemia
,
Vascular Calcification
,
Lanthanum Carbonate
pp.647-651
発行日 2015年6月10日
Published Date 2015/6/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2015272541
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血管石灰化は,透析患者において心血管イベントならびに心血管死亡の独立した予後規定因子である.そして,透析患者の血管石灰化には,カルシウム含有リン吸着薬内服によるカルシウムの過剰負荷や腎不全に伴う高リン血症が大きく関与する.炭酸ランタンを用いて血管石灰化の進展抑制効果の有無を定量的に評価した報告は少ない.われわれの検討では,リン吸着薬を炭酸カルシウムから炭酸ランタンへ変更することにより,血液透析患者の冠動脈石灰化の進展は有意に抑制された.透析患者の高リン血症治療薬として炭酸ランタンを使用することは,透析患者の有する血管石灰化に対し有利な効果をもたらすものと考えられる.
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