慢性腎臓病 CKDの新たなパラダイムを求めて
CKDの注目すべき病因と病態 CKDにおける脂質異常症
木本 栄司
1
,
庄司 哲雄
1大阪市立大学 大学院医学研究科代謝内分泌病態内科学
キーワード:
LDL Cholesterol
,
脂質異常症
,
糸球体濾過率
,
動脈硬化症
,
HMG-CoA Reductase Inhibitors
,
血管中膜
,
血管内膜
,
慢性腎臓病
,
Fibric Acids
,
脈波伝播速度
,
頸動脈内膜中膜肥厚度
Keyword:
Arteriosclerosis
,
Glomerular Filtration Rate
,
Cholesterol, LDL
,
Tunica Intima
,
Tunica Media
,
Hydroxymethylglutaryl-CoA Reductase Inhibitors
,
Renal Insufficiency, Chronic
,
Dyslipidemias
,
Fibric Acids
,
Carotid Intima-Media Thickness
,
Pulse Wave Analysis
pp.218-222
発行日 2011年2月1日
Published Date 2011/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011140400
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
・慢性腎臓病(CKD)では、尿蛋白優位か糸球体濾過率低下優位か、病態によっても脂質異常の表現型には違いがある。・CKDに伴う二次性の脂質異常症は、CKDの病態に悪影響を与える可能性がある。・脂質低下療法により腎障害進行は抑制的に働く。・CKDにおける脂質異常は動脈硬化に悪影響を与える。・CKDに伴う心血管疾患のリスクを低下させるためには、CKD早期からの介入が望ましい。・CKDにおける脂質管理目標としては、LDL-C<120mg/dlが推奨される(可能なら<100mg/dl)。・食事療法においては、カロリー不足や低栄養に注意する。・薬物療法では、スタチンが有用である。多くのフィブラートでは腎機能障害のある患者において、横紋筋融解症のリスクがあり禁忌である。
©Nankodo Co., Ltd., 2011