慢性腎臓病 CKDの新たなパラダイムを求めて
CKDの診断と評価 尿毒素とCKDのバイオマーカー
丹羽 利充
1
1名古屋大学 大学院医学系研究科尿毒症病態代謝学
キーワード:
生物学的マーカー
,
Indican
,
フリーラジカル
,
血管中膜
,
血管内膜
,
慢性腎臓病
,
脈波伝播速度
,
頸動脈内膜中膜肥厚度
,
AST-120
Keyword:
Free Radicals
,
Indican
,
Biomarkers
,
Tunica Intima
,
Tunica Media
,
Renal Insufficiency, Chronic
,
Carotid Intima-Media Thickness
,
Pulse Wave Analysis
,
AST 120
pp.210-213
発行日 2011年2月1日
Published Date 2011/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011140398
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・メタボローム解析により、CKDと正常を区別するのにもっとも寄与するバイオマーカーとして、インドキシル硫酸が抽出された。・インドキシル硫酸はCKDステージ3より血清濃度が有意に上昇し、腎機能が低下するに伴い、さらに血清濃度が増加する。・尿毒素であるインドキシル硫酸は酸化ストレスを亢進し、腎毒性のみならず、心血管毒性、骨芽細胞毒性、およびダイオキシン様毒素として種々の細胞に毒性を示す。・経口吸着薬(クレメジン)はインドールを腸内で吸着することにより、血清インドキシル硫酸濃度を低下させ、腎不全進行抑制、動脈硬化抑制などの臨床効果を示す。
©Nankodo Co., Ltd., 2011