透析患者の悪性腫瘍の早期発見と予防
透析患者の悪性腫瘍の危険因子と予防対策 遺伝子異常とがん 透析腎がんと遺伝子異常
井上 享
1
,
成松 隆弘
,
秦 聡孝
,
住野 泰弘
,
守山 正胤
,
三股 浩光
1国立病院機構大分医療センター 泌尿器科
キーワード:
危険因子
,
血液透析
,
腎細胞癌
,
腎不全-慢性
,
前癌状態
,
腎嚢胞
,
クラスター分析
,
遺伝子欠失
,
遺伝子量
,
遺伝子重複
,
タンパク質チップ
,
比較ゲノムハイブリダイゼーション
Keyword:
Carcinoma, Renal Cell
,
Kidney Failure, Chronic
,
Renal Dialysis
,
Precancerous Conditions
,
Risk Factors
,
Cluster Analysis
,
Gene Deletion
,
Gene Dosage
,
Gene Duplication
,
Protein Array Analysis
,
Kidney Diseases, Cystic
,
Comparative Genomic Hybridization
pp.91-98
発行日 2015年1月10日
Published Date 2015/1/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2015138788
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がんは,慢性炎症,発がん物質,ウイルス感染など環境因子に曝されることにより,種々の遺伝子異常(ゲノム異常)が蓄積し,正常な分子経路,抑制機構が破綻した結果,がん細胞増殖をきたすことによって生じる,ゲノムの疾患といえる.がんのゲノム異常を解析することで,がんの発生,進展機序が解明され,有効な診断法や治療法に結びつくと思われる.アレイCGH(comparative genomic hybridization)や次世代シークエンサーなど,ここ数年のゲノム解析技術の目覚ましい進歩により,大規模ながんゲノム異常解析が可能となってきている.本稿では,透析患者に固有な透析腎がんにおけるゲノム異常を主として概説する.
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