透析患者の悪性腫瘍の早期発見と予防
透析患者の悪性腫瘍の危険因子と予防対策 日光照射と皮膚がん
国定 充
1
1神戸大学 大学院医学研究科内科系講座皮膚科学分野
キーワード:
危険因子
,
基底細胞腫
,
血液透析
,
黒色腫
,
紫外線
,
腫瘍-放射線誘発
,
腎不全-慢性
,
皮膚腫瘍
,
日焼け止め
,
日光角化症
,
腫瘍の早期診断
,
発癌
Keyword:
Carcinoma, Basal Cell
,
Kidney Failure, Chronic
,
Renal Dialysis
,
Melanoma
,
Neoplasms, Radiation-Induced
,
Risk Factors
,
Sunscreening Agents
,
Skin Neoplasms
,
Ultraviolet Rays
,
Early Detection of Cancer
,
Keratosis, Actinic
,
Carcinogenesis
pp.83-90
発行日 2015年1月10日
Published Date 2015/1/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2015138787
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近年,紫外線に対する関心が皮膚老化あるいは皮膚発がんにおいて高まってきている.一方,紫外線に皮膚が曝露されることで局所あるいは全身の免疫抑制をきたすことや,その免疫抑制状態が紫外線による皮膚がんを起こしやすくするという事実が基礎実験で証明されてきている.したがって,通常の状態よりも免疫抑制状態にある透析患者においては,長期間紫外線に曝露されている顔面や上肢などにおける皮膚発がんに留意し,早期に発見・診断することが肝要となってきている.おもに日光角化症と呼ばれる上皮がんの早期病変は頻度が高い.本稿では,その好発部位や皮疹の特徴などに言及し,また紫外線が原因になる他の数種の皮膚がんの診断におけるポイントについて言及する.
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