原疾患と合併症に合わせた透析導入と透析維持
視覚障害
安藤 伸朗
1
1済生会新潟第二病院 眼科
キーワード:
角膜疾患
,
高眼圧
,
血液透析
,
結膜疾患
,
検眼鏡検査
,
視神経疾患
,
硝子体切除術
,
腎不全-慢性
,
糖尿病性腎症
,
糖尿病性網膜症
,
白内障
,
網膜疾患
,
緑内障-血管新生
Keyword:
Cataract
,
Conjunctival Diseases
,
Corneal Diseases
,
Diabetic Nephropathies
,
Diabetic Retinopathy
,
Kidney Failure, Chronic
,
Renal Dialysis
,
Ocular Hypertension
,
Ophthalmoscopy
,
Optic Nerve Diseases
,
Retinal Diseases
,
Vitrectomy
,
Glaucoma, Neovascular
pp.1165-1171
発行日 2014年8月10日
Published Date 2014/8/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2014338211
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
血液透析中の糖尿病患者のほとんどは糖尿病網膜症を併発し,かつ非透析糖尿病患者よりも重症例の頻度が高い.なかには,高度の視力障害に至る寸前にいながら,まったく無自覚な例もある.糖尿病網膜症管理の原則は,網膜の不可逆性損傷の予防である.したがって,すべての糖尿病患者に定期的な眼底検査を行う必要があり,とくに透析患者は眼科受診を要する.網膜症のうち単純網膜症は内科的管理による進行防止が治療の主体だが,増殖型すなわち網膜新生血管が出現すればただちに網膜光凝固療法の適応になる.適切な時期に光凝固が行われれば,大多数の症例で高度の視力障害への進行が予防できる.光凝固が奏効せず,あるいは無治療で放置されていたために,硝子体出血,網膜剥離,そして緑内障にまで進行した例は硝子体手術の適応になる.
Copyright © 2014, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.