糖尿病性腎症への進歩した腎代替療法-その標準化と個別化
合併症とその対策 眼合併症の予防と対策
加賀 達志
1
,
市川 一夫
1社会保険中京病院 眼科
キーワード:
角膜疾患
,
血液透析
,
腎不全-慢性
,
石灰沈着症
,
糖尿病性腎症
,
糖尿病性網膜症
,
白内障
,
白内障摘出術
,
緑内障
,
視神経症-虚血性
,
脈絡膜萎縮
Keyword:
Calcinosis
,
Cataract
,
Cataract Extraction
,
Corneal Diseases
,
Diabetic Nephropathies
,
Diabetic Retinopathy
,
Glaucoma
,
Kidney Failure, Chronic
,
Renal Dialysis
,
Optic Neuropathy, Ischemic
pp.79-86
発行日 2014年1月10日
Published Date 2014/1/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2014108400
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ほとんどの糖尿病(DM)透析患者は視覚障害を伴っているため,それらに配慮した透析環境の整備や看護が重要である.DM透析患者の網膜症は透析により安定することが多い.網膜症進行予防の観点からも透析導入時期を検討すべきである.白内障手術は,術後の網膜症進行が少ないため,積極的な手術が望まれる.硝子体手術は,症例によっては必要最小限の手術にすることで術後成績はよく,通常透析で日帰り手術も可能であり,個別化治療の対象と考えられる.透析による眼圧上昇は見過ごされやすいため,透析終了直後に眼科受診をすべきである.帯状角膜症は近年減少傾向にあり適切な透析管理の結果と思われるが,長期透析では微小血管閉塞による網脈絡膜萎縮が問題となってきている.
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