合併症とその対策 末梢血管病変(PAD)および足病変の予防と対策

糖尿病透析患者が増加している近年では,PADがなくても糖尿病足病変が増加し,日頃のフットケアがその予防,悪化防止には重要となってきている.さらに,透析患者はPADの合併が非常に多く,透析期間が長期に及ぶにつれてその発症頻度も増加してくる.自覚症状も乏しく,足部の潰瘍,壊死でやっと受診するケースも多く,早期発見･早期治療が必要であり,個別化した対応がとくに求められる.とくに,糖尿病透析患者は,末梢神経障害も伴い,創が非常に重篤化しやすく,感染が急激に悪化することがまれでない.日常診療から足部にも気を配ることが大切である.