透析患者の中枢神経系障害
透析患者の中枢神経系障害と対応 認知症
志賀浪 貴文
1
,
堀川 直史
1埼玉医科大学総合医療センターメンタルクリニック
キーワード:
血液透析
,
行動療法
,
腎不全-慢性
,
認知症
,
抗認知症剤
,
行動心理学的症候
Keyword:
Behavior Therapy
,
Dementia
,
Kidney Failure, Chronic
,
Renal Dialysis
,
Nootropic Agents
pp.1491-1496
発行日 2013年9月10日
Published Date 2013/9/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2014021277
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透析患者における認知症の有病率は,一般人口調査の結果に比較して高く,とくに周辺症状は治療とケアの際に大きな問題になる.周辺症状の治療とマネジメントでは,非薬物療法と十分な社会的支援が中心になり,薬物療法は補助的な手段として用いられる.周辺症状に対する非薬物療法の基本は,できるだけよい身体状態を保つこと,身体的自覚症状の緩和,よい感情的交流を保つこと,無用の刺激を避けることなどであり,そのうえで,個々の患者ごとに,透析中に生じる周辺症状をよく観察し,それに基づいて対策を工夫することが重要になる.
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