老年医学からみた透析医療
高齢透析患者の認知機能評価と対策
浦上 克哉
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1鳥取大学 医学部保健学科生体制御学講座環境保健学分野
キーワード:
Alzheimer病
,
血液透析
,
腎不全-慢性
,
脳循環
,
抗認知症剤
,
高齢者評価
,
早期診断
,
灌流シンチグラフィー
,
軽度認知障害
,
Mini-Mental State
,
行動心理学的症候
,
長谷川式簡易知能評価スケール
Keyword:
Alzheimer Disease
,
Cerebrovascular Circulation
,
Kidney Failure, Chronic
,
Renal Dialysis
,
Geriatric Assessment
,
Nootropic Agents
,
Early Diagnosis
,
Perfusion Imaging
,
Cognitive Dysfunction
pp.1247-1254
発行日 2015年9月10日
Published Date 2015/9/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2015400653
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現在65歳以上の15%が認知症であり,"ありふれた疾患"と位置づけられている.腎機能障害を有する患者や透析患者にも認知症を有する頻度は高く,透析医療に携わる医師や医療スタッフが認知症の存在に早く気づき,早期治療に導入できるかどうかは重要である.認知症の早期発見のコツは,(1)家族や介護者から情報を得る,(2)医療スタッフの気づきからの情報収集,(3)診察室で"振り向き動作"や"取り繕い現象"に気づく,などが重要である.簡単で短時間にできるスクリーニングテストとして,タッチパネル式コンピューターを用いたスクリーニング機器(物忘れ相談プログラム,日本光電社製)を紹介した.対策として中核症状への薬物治療と周辺症状への薬物治療のノウハウを記載した.
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