透析患者の中枢神経系障害
透析患者の中枢神経系障害と対応 脳卒中の診断と対応(無症候性病変も含めて)
長沼 俊秀
1
,
石村 栄治
1大阪市立大学 大学院医学研究科泌尿器病態学(人工腎部)
キーワード:
血液透析
,
腎不全-慢性
,
脳虚血-一過性
,
脳梗塞
,
脳出血
,
脳卒中
,
白質脳症
,
無症候性疾患
Keyword:
Ischemic Attack, Transient
,
Kidney Failure, Chronic
,
Renal Dialysis
,
Intracranial Hemorrhages
,
Brain Infarction
,
Stroke
,
Leukoencephalopathies
,
Asymptomatic Diseases
pp.1451-1459
発行日 2013年9月10日
Published Date 2013/9/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2014021272
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日本透析医学会の統計調査によれば2012年度末の透析患者の死亡原因分類では,脳血管障害(7.5%)は,心不全(27.2%),感染症(20.3%),悪性腫瘍(9.1%)に次いで第4位を占めている.透析患者に臨床的によくみられる脳血管障害としては,症候性の脳卒中では,脳出血,脳梗塞,一過性脳虚血発作,クモ膜下出血,慢性硬膜下血腫等が,無症候性脳血管障害では,無症候性脳梗塞,無症候性脳血管閉塞・狭窄,無症候性微小脳出血,大脳白質病変,無症候性未破裂動脈瘤等が列挙される.本稿では,それらの透析患者の脳血管障害のうち主要な疾患に対する診断と対応の要点に関して解説していく.
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