特集 大腸Ⅱc─革命のその後
Ⅳ.拡大内視鏡診断が大腸Ⅱc,陥凹型病変にもたらしたもの(2)NBIの立場から
佐野 亙
1
,
市村 徹
1
,
平田 大善
1
,
岩舘 峰雄
1
,
服部 三太
1
,
藤田 幹夫
1
,
佐野 寧
1
1佐野病院消化器センター
キーワード:
Ⅱc
,
陥凹型
,
brownish area
,
O-ring sign
,
点状微細血管
Keyword:
Ⅱc
,
陥凹型
,
brownish area
,
O-ring sign
,
点状微細血管
pp.413-419
発行日 2021年12月20日
Published Date 2021/12/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000641
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本項では,大腸Ⅱc,陥凹型病変に対するNBIの臨床的意義について述べた.白色光観察と比べてNBI観察では陥凹型病変を多く検出できる可能性がある.大腸陥凹型病変の多くは,NBI観察においてbrownish areaあるいはO-ring signとして認識される.また,陥凹型腺腫は,拡大NBI観察において通常の隆起型腺腫でみられる網目・らせん状血管ではなく,陥凹面に点状の微細血管がみられることが特徴的である.大腸隆起型病変と比べて陥凹型病変の頻度は少ないが,その悪性度は高く,それゆえに陥凹型病変を見逃さないよう意識をもって日々の内視鏡検査を行っていく必要がある.
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