特集 炎症性腸疾患の分子標的治療を総括する
Ⅻ.生物学的製剤・低分子化合物使用患者と妊娠・出産
渡辺 知佳子
1
1国際医療福祉大学三田病院消化器センター
キーワード:
IBD合併妊娠
,
プレコンセプションケア
Keyword:
IBD合併妊娠
,
プレコンセプションケア
pp.317-322
発行日 2021年9月20日
Published Date 2021/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000623
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炎症性腸疾患(IBD)合併妊娠の成功のために最も大切なのは,妊娠中のIBDの活動性をコントロールすることである.IBD治療薬は,ほぼすべて妊娠・授乳中も投与可能である.妊娠中も必要十分な薬物療法を行い,IBDの活動性をコントロールすることで,健常妊娠とほぼ同等の妊娠転帰を得ることが可能である.しかしIBD患者は先入観から,ライフイベントである妊娠に消極的な傾向があるという.妊娠を希望する(可能性のある)女性IBD患者のマネジメントに際しては,常に十分な情報提供とサポートを心がけたい.
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