TOPICS 文献紹介〈腫瘍関連*〉
新世代広視野角大腸内視鏡(Full-spectrum endoscopy;FUSE) vs 従来型前方視野大腸内視鏡:大腸病変検出能に関する多施設共同前向き無作為化タンデム比較試験(J-FUSE Study)〔Review from ─ Gastrointest Endosc 2018;88:854-864〕
工藤 豊樹
1
,
斎藤 豊
2
,
池松 弘朗
3
,
堀田 欣一
4
,
竹内 洋司
5
,
島谷 昌明
6
,
川上 研
7
,
玉井 尚人
8
,
森 悠一
1
,
前田 康晴
1
,
石川 秀樹
9
,
工藤 進英
1
1昭和大学横浜市北部病院消化器センター
2国立がん研究センター中央病院内視鏡科
3国立がん研究センター東病院消化管内視鏡科
4静岡県立静岡がんセンター内視鏡科
5大阪国際がんセンター消化管内科
6関西医科大学附属枚方病院
7大阪医科大学附属病院
8東京慈恵会医科大学附属病院
9京都府立医科大学分子標的癌予防医学
キーワード:
大腸腺腫
,
大腸癌
,
インターバル大腸癌
,
腺腫見逃し率
,
腺腫発見
,
大腸内視鏡検査
Keyword:
大腸腺腫
,
大腸癌
,
インターバル大腸癌
,
腺腫見逃し率
,
腺腫発見
,
大腸内視鏡検査
pp.379-382
発行日 2019年7月20日
Published Date 2019/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000377
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論文の背景 大腸内視鏡検査によって腫瘍性病変を早期発見し治療することは大腸癌の罹患率や死亡率抑制に寄与すると報告されている.しかしその一方で,さまざまな要因(挿入率や個々の観察技術,大腸の解剖学的素因など)によって病変が見逃されているという課題が依然として存在する.事実,1 回の大腸内視鏡検査においておよそ20~40%の病変は見逃されており,また大腸内視鏡検査における腺腫発見率(adenoma detection rate;ADR)が1%上昇すると大腸癌発症率が3%低下し,interval cancer 由来の死亡率が5%低下すると報告されている.本研究は「大腸内視鏡検査における病変見逃し」という背景をもとに新型の広視野角大腸内視鏡(Full-spectrum endoscopy;FUSE,視野角330°)と従来型内視鏡(視野角140~170°)との病変検出能についての比較試験を多施設前向きで検証している.
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