特集 腸管感染症
Ⅰ.総論
(1)腸管感染症の発生動向─ 現状と今後のトレンド
鈴木 桂悟
1
,
千野 晶子
1
,
井出 大資
1
,
齋藤 彰一
1
,
五十嵐 正広
1
,
藤崎 順子
1
1がん研有明病院消化器内科内視鏡部
キーワード:
腸管感染症
,
カンピロバクター
,
ノロウイルス
,
腸管出血性大腸菌
,
Clostridioides(Clostridium)difficile
Keyword:
腸管感染症
,
カンピロバクター
,
ノロウイルス
,
腸管出血性大腸菌
,
Clostridioides(Clostridium)difficile
pp.109-115
発行日 2019年3月20日
Published Date 2019/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000312
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腸管感染症は日常診療で高頻度に遭遇する疾患の一つであり,腸管粘膜に炎症を引き起こすことから一般的に感染性腸炎とほぼ同義に扱われる.感染性腸炎は細菌性,ウイルス性が主たる原因であり,季節により発生件数が変動するものもあり本邦においてはインフルエンザのように季節性流行疾患として話題となることも多い.患者数と食中毒発生件数を見ると細菌性ではカンピロバクター感染がもっとも多く,ウイルス性ではノロウイルス感染が多い.夏季には依然として腸管出血性大腸菌による食中毒事件が報道されることも珍しくない.また腸管感染症分野の topics として Clostridioides(Clostridium)difficile 感染症に対する治療薬であるフィダキソマイシンが発売されたことも記憶に新しい.
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