第27 回大腸Ⅱc 研究会 最優秀演題
深達度診断が困難であった直腸LST の1 例
田村 恵理
1
,
松下 弘雄
1
,
吉川 健二郎
1
,
原田 英嗣
1
,
田中 義人
1,3
,
加藤 文一朗
1
,
吉田 優子
1
,
東海林 琢男
2
,
榎本 克彦
3
,
菅井 有
3
,
上杉 憲幸
3
,
山野 泰穂
4
1秋田赤十字病院消化器病センター
2秋田赤十字病院病理診断科
3岩手医科大学医学部病理診断学講座
4札幌医科大学医学部消化器内科学講座
キーワード:
LST-NG(PD)
,
SM 深部浸潤
,
拡大内視鏡
,
ⅤI 型pit
,
中分化腺癌
Keyword:
LST-NG(PD)
,
SM 深部浸潤
,
拡大内視鏡
,
ⅤI 型pit
,
中分化腺癌
pp.93-98
発行日 2019年1月20日
Published Date 2019/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000304
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60 歳代,男性.大腸内視鏡検査にて直腸に約20 mm のLST-NG(PD)を認めた.病変中央部では比較的均一な管状様pit を認め,管状腺腫と判断した.辺縁部では,ほぼ全周を取りまくようにⅠ型pit の介在するⅤI 型pit を認め,同部は癌と診断した.深達度はTis と判断しEMR を施行した.病理組織診断では,辺縁部は中分化腺癌の所見を呈し,中央部は高分化腺癌の所見でT1b, 深達度は1,690μm であった.pit pattern から深達度を判断することが困難なこともあり,拡大観察の所見のみではなく,通常観察の所見も踏まえて総合的に判断することが重要であると再認識した.
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