特集 大腸腫瘍の分子生物学
Ⅰ.大腸腫瘍の分子生物学とは─ 臨床医が理解するための基本
山本 博幸
1
,
渡邊 嘉行
1,2
,
辻 顕介
1
,
加藤 正樹
1
,
清川 博史
1
,
佐藤 義典
1
,
松尾 康正
1
,
山下 真幸
1
,
安田 宏
1
,
伊東 文生
1
1聖マリアンナ医科大学内科学(消化器・肝臓内科)
2総合川崎臨港病院内科
キーワード:
ゲノム
,
エピゲノム
,
癌遺伝子
,
癌抑制遺伝子
,
マイクロサテライト不安定性
,
バイオマーカー
Keyword:
ゲノム
,
エピゲノム
,
癌遺伝子
,
癌抑制遺伝子
,
マイクロサテライト不安定性
,
バイオマーカー
pp.403-413
発行日 2018年9月20日
Published Date 2018/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000232
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1988 年にVogelstein らにより,大腸癌の多段階発癌モデルが提唱され,30 年が経過した.この間の研究の進展はめざましく,分子標的治療薬の選択におけるRAS 遺伝子変異など,バイオマーカーが臨床応用されるに至っており,これらをまとめた.得られたゲノム情報を適切に診療に応用することが臨床医にとっても必須となってきている.したがって,臨床検体,解析方法,結果の解釈などに必要な大腸腫瘍の分子生物学について,用語の解説を含め解説することが本総論の目的である.分子生物学の用語,癌の分子生物学,大腸腫瘍の分子生物学の基礎,エピジェネティクス・エピゲノム,マイクロサテライト不安定性,マイクロRNA,バイオマーカーとしての臨床応用・トピックスについて概説した.
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