特集 小腸の炎症性病変を見直す
Ⅱ.各論 ( 3 )染色体異常(トリソミー8)と小腸潰瘍症
梁井 俊一
1
,
菅井 有
2
,
松本 主之
1
1岩手医科大学消化器内科消化管分野
2同 病理診断学講座
キーワード:
ベーチェット病
,
骨髄異形成症候群
,
トリソミー8
,
単純性潰瘍
,
カプセル内視鏡検査
,
バルーン内視鏡検査
Keyword:
ベーチェット病
,
骨髄異形成症候群
,
トリソミー8
,
単純性潰瘍
,
カプセル内視鏡検査
,
バルーン内視鏡検査
pp.513-517
発行日 2017年11月20日
Published Date 2017/11/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000114
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ベーチェット病患者はしばしば骨髄異形成症候群を合併し,合併例では染色体異常の一つであるトリソミー8 が高率に認められる.また,トリソミー8 陽性骨髄異形成症候群のベーチェット病患者では腸管潰瘍を伴うことが多い.以上のことから,トリソミー8 と消化管潰瘍の関係が注目されている.一方,近年バルーン内視鏡やカプセル内視鏡の普及により小腸の観察が容易となり,トリソミー8を伴う骨髄異形成症候群患者における小腸病変の報告が集積されつつある.トリソミー8 陽性患者の潰瘍性病変は治療抵抗性かつ難治性に経過することが多いので,さらなる病態の解明が必要と思われる.
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