第26 回大腸Ⅱc 研究会 Young award
短期間で形態および拡大観察所見が変化したSSA/P 由来のT1 癌の1 例
山下 賢
1
,
岡 志郎
2
,
田中 信治
1
,
有廣 光司
3
,
嶋本 文雄
4
,
茶山 一彰
2
1広島大学病院内視鏡診療科
2広島大学病院消化器・代謝内科
3広島大学病院病理診断科
4広島修道大学健康科学部
キーワード:
SSA/P
,
T1 carcinoma
,
NBI
,
The Japan NBI Expert Team (JNET)
,
magnifying observation
,
pit pattern
Keyword:
SSA/P
,
T1 carcinoma
,
NBI
,
The Japan NBI Expert Team (JNET)
,
magnifying observation
,
pit pattern
pp.475-481
発行日 2017年9月20日
Published Date 2017/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000106
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大腸表面型腫瘍のスクリーニングは,内視鏡機器の進化とともに白色光(white light imaging;WLI)からNarrow Band Imaging(NBI)などの画像強調観察へと変わりつつある.当院でのWLI とNBI の腫瘍発見能の比較検討では,NBIがLST-NG の発見に有用であった.また,陥凹型腫瘍のNBI 所見は,陥凹面が白色調,反応性隆起部はbrownish に視認され,これを“O-ring sign”と呼び,NBI による陥凹型腫瘍発見の特徴像と考えられた.なお,盲腸に限局してWLI→NBI→ インジゴカルミン色素(chromoendoscopy;CE)の順に微小腺腫の発見数を前向きに検討したところ,CE 47 病変>NBI 37 病変>WLI 11病変で,最終観察のCE で発見された微小腺腫が最多であり,CE がそのほかに比較しもっとも有用であった.現状の全大腸スクリーニングには,NBI 観察による盲腸からの抜去観察が有用だが,将来に向けては色素観察を超える画像強調観察の開発が期待される.
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