特集 肝硬変 ―最新の治療
2.合併症の治療と対策(3)門脈血栓症と血小板減少症の病態と治療
日高 央
1
,
岩崎 秀一郎
1
,
草野 央
1
1北里大学医学部消化器内科学
キーワード:
アンチトロンビン
,
凝固因子
,
抗凝固因子
,
トロンボポイエチン
Keyword:
アンチトロンビン
,
凝固因子
,
抗凝固因子
,
トロンボポイエチン
pp.1165-1172
発行日 2025年7月20日
Published Date 2025/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003591
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
肝硬変症における門脈血栓症の治療は,凝固・抗凝固のインバランスの是正が最も重要であり,過度の抗凝固は消化管出血を引き起こしかねないため注意が必要である.このため本邦において保険承認されている治療は,アンチトロンビン活性が70%以下に低下している際に投与されるアンチトロンビン製剤投与のみとなっている.さらに肝硬変症における血小板低下症に対しては,以前は脾摘や部分的脾動脈塞栓術が行われてきたが,現在では第二世代の経口トロンボポイエチン製剤が保険承認され,その臨床応用が進んでいる.

Copyright © 2025, Nihon Medical Centers, Inc. All rights reserved.