特集 肝硬変 ―病態と診断の最新知見
3.診断・評価(2)線維化マーカー,進展推移のバイオマーカーの可能性―Baveno criteriaに基づくHVPGの意義
小谷 晃平
1
,
河田 則文
1
1大阪公立大学大学院医学研究科肝胆膵病態内科学
キーワード:
肝硬変症
,
肝線維化マーカー
,
HVPG
Keyword:
肝硬変症
,
肝線維化マーカー
,
HVPG
pp.758-763
発行日 2025年6月20日
Published Date 2025/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003500
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肝硬変症は,肝線維化と再生結節の形成が特徴的な進行性の肝疾患であり,肝機能低下や門脈圧亢進に関連するさまざまな症状を引き起こす.診断のgold standardは肝生検であるが,侵襲性やsampling errorの問題もあり,日常診療では血液生化学的検査や画像検査がおもに用いられる.血液生化学的検査は肝線維化の進行を評価するうえで有用であり,スコアリングシステムとしてELFスコアも本邦で保険適用となった.画像検査では超音波エラストグラフィなどの非侵襲的検査による肝硬度測定が有用である.本稿ではBaveno criteriaに基づくHVPG測定との関連も含め肝硬変症の診断について概説する.

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