特集 胆囊ポリープ・腺筋腫症,胆囊良性疾患の診断と治療
8.胆囊・胆管の形態異常―腹腔鏡下胆囊摘出術において注意すべき解剖学的変異
清水 敦
1
,
佐田 尚宏
1
1自治医科大学消化器一般移植外科
キーワード:
腹腔鏡下胆囊摘出術
,
医原性胆道損傷
,
胆管の解剖学的変異
Keyword:
腹腔鏡下胆囊摘出術
,
医原性胆道損傷
,
胆管の解剖学的変異
pp.659-663
発行日 2025年5月20日
Published Date 2025/5/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003470
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本邦に腹腔鏡下胆囊摘出術が導入され久しいが,医原性胆道損傷はいまだに約0.4%に生じる.急性・慢性炎症に加え,さまざまな胆管の解剖学的変異があることがその原因と考えられる.200例の遺体から摘出した肝・胆囊・胆管を用いたわれわれの解剖学的検討を踏まえ,術中に遭遇しうる胆囊・胆管のバリエーションにつき解説した.胆道損傷を回避するためには,術前には認識しえない解剖学的変異が存在する可能性を常に念頭におき,注意深く剝離操作を行うことが肝要であろう.

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