連載 「胃炎の京都分類」の使い方
第29回 H. pylori除菌後にRAC はどこまで回復するのか
土肥 統
1
,
落合 都萌子
1
,
向井 啓起
1
,
瀬谷 真由子
1
,
山内 克真
1
,
岩井 直人
1
1京都府立医科大学大学院医学研究科消化器内科学
キーワード:
RAC
,
Helicobacter pylori
,
除菌後
Keyword:
RAC
,
Helicobacter pylori
,
除菌後
pp.595-598
発行日 2025年4月20日
Published Date 2025/4/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003447
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RACは,萎縮のない胃粘膜の粘膜上皮下に存在する集合細静脈が規則正しく配列する微小な発赤像として観察される.前庭部または胃角部小彎から胃体部全体に観察される場合をRAC陽性としてH. pylori未感染と診断が可能である.H. pylori現感染において,粘膜の萎縮や炎症の存在によりRACが観察されないが,除菌後には炎症の消退によりRACが可視化することがあり,除菌後の内視鏡所見の指標の一つである.

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