連載 「胃炎の京都分類」の使い方
第27回 H. pylori未感染での胃底腺粘膜と幽門腺粘膜の血管像について
八木 一芳
1
1新潟県労働衛生医学協会
キーワード:
H. pylori未感染胃
,
胃底腺粘膜
,
幽門腺粘膜
,
血管像
Keyword:
H. pylori未感染胃
,
胃底腺粘膜
,
幽門腺粘膜
,
血管像
pp.379-382
発行日 2025年2月20日
Published Date 2025/2/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003388
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Helicobacter pylori(H. pylori)未感染胃では前庭部の肛門側にのみ幽門腺粘膜は存在し,前庭部の口側は胃底腺粘膜である.幽門腺粘膜は通常内視鏡で樹枝状血管が観察される.これは萎縮という病的な意味はなく,胃底腺粘膜に比し,粘膜が薄く粘膜筋板付近の血管が透見されるためと考えられる.現感染では炎症細胞浸潤のため,この樹枝状血管は視認されない傾向にある.体部は胃底腺粘膜から形成され,胃底腺を垂直に下降する集合細静脈が視認される.現感染では炎症細胞浸潤で視認されない.
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