特集 慢性便秘症の診療のポイント
6.慢性便秘症の治療(1)浸透圧性下剤,刺激性下剤,膨張性下剤の特徴と使い分け
津田 桃子
1
1北海道対がん協会札幌がん検診センター
キーワード:
直腸便秘エコー
,
浸透圧性下剤
,
刺激性下剤
Keyword:
直腸便秘エコー
,
浸透圧性下剤
,
刺激性下剤
pp.315-320
発行日 2025年2月20日
Published Date 2025/2/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003379
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新規便秘治療薬の登場,「便通異常症診療ガイドライン2023」の登場で,便秘治療は多様化した.ガイドラインのフローチャートにより便秘治療が標準化されつつあるが,まだまだ課題は多い.問診,既往歴,家族歴などで大腸癌による便秘を除外した後,薬物療法をスタートさせる.浸透圧性下剤である酸化マグネシウムを皮切りに,ルビプロストン,リナクロチド,エロビキシバット,ポリエチレングリコール製剤と多様な選択肢があるが,便秘の治療のゴールを「排便の際にタイプ4の便を出すこと」とし,患者満足度が高くなる臨床現場での使い分けが必要である.ガイドラインにも記載された直腸便秘エコーの今後の治療決定への展開について,現時点での考えを記載した.

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