連載 消化器内科医が知っておくべき低侵襲手術
第3回 胃疾患に対する低侵襲手術
柴崎 晋
1
,
中内 雅也
2
,
田中 毅
1
,
稲葉 一樹
2
,
宇山 一朗
2,3
,
須田 康一
1,4
1藤田医科大学総合消化器外科
2藤田医科大学総合先端ロボット内視鏡手術学講座
3藤田医科大学総合先端外科治療開発共同研究講座
4藤田医科大学総合高度情報医療外科学共同研究講座
キーワード:
腹腔鏡胃切除
,
ロボット支援胃切除術
,
腹腔鏡内視鏡合同手術
,
胃癌
,
胃粘膜下腫瘍
Keyword:
腹腔鏡胃切除
,
ロボット支援胃切除術
,
腹腔鏡内視鏡合同手術
,
胃癌
,
胃粘膜下腫瘍
pp.1705-1711
発行日 2024年11月20日
Published Date 2024/11/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003296
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胃疾患に対する低侵襲手術として,胃癌に対する腹腔鏡胃切除(laparoscopic gastrectomy;LG)やロボット支援手術,胃粘膜下腫瘍に対する腹腔鏡内視鏡合同手術(laparoscopic endoscopic cooperative surgery;LECS)が挙げられる.胃癌に対するLGは,1991年にKitanoらが世界で初めて報告して以来30年が経過し,現在では胃癌に対する標準治療の選択肢の一つとなっている.2020年には幽門側胃切除の約半数が,胃全摘の約30%が腹腔鏡手術で行われており,低侵襲外科治療として一定の地位を確立しているといえる.胃癌に対する内視鏡手術支援ロボットda Vinci Surgical System (DVSS,Intuitive Surgical社,USA)を使用したロボット支援胃切除術(Robotic gastrectomy;RG)は,2018年4月に保険収載されてから施行件数が急激に増加しており,LGに対する優越性を示す報告が散見されるようになってきている.胃粘膜下腫瘍に対するLECSは2008年にHikiらによって報告され,近年では年間500例ほどが施行されている.本稿では,これら低侵襲手術に関する最新の知見を紹介する.
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