特集 脂肪肝の新概念:MASLD
1.日本人MASLDのNatural History
堤 翼
1
,
鈴木 浩之
1
,
福永 秀平
1
,
中野 聖士
1
,
中野 暖
1
,
川口 巧
1
1久留米大学医学部内科学講座消化器内科部門
キーワード:
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)
,
代謝異常関連脂肪性肝疾患(MASLD)
,
MetALD
,
アルコール性肝障害(ALD)
Keyword:
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)
,
代謝異常関連脂肪性肝疾患(MASLD)
,
MetALD
,
アルコール性肝障害(ALD)
pp.736-741
発行日 2024年6月20日
Published Date 2024/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003073
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2023年7月に国際コンセンサスステートメントによって脂肪肝の命名と定義・分類の見直しが提唱され,従来のnon-alcoholic fatty liver disease (NAFLD)はmetabolic dysfunction-associated steatotic liver disease (MASLD)に改名された.この変更は,スティグマの軽減と代謝異常の重要性の再認識を目的としているが,エビデンスの裏付けについては十分ではない.そこで,本邦のMASLDの有病率や肝線維化などの実態を検討した結果,MASLDはこれまでNAFLDで蓄積したエビデンスの利活用が可能であると考えられた.脂肪肝の新たな定義は,疾患の理解を深め,今後の研究と議論に貢献することが期待される.
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