特集 内科医が知っておくべき,肛門疾患の基礎知識
5.直腸脱
大橋 勝久
1
,
大橋 勝英
1
1大橋胃腸肛門科外科医院
キーワード:
直腸脱
,
骨盤臓器脱
,
排便造影検査
Keyword:
直腸脱
,
骨盤臓器脱
,
排便造影検査
pp.395-400
発行日 2024年3月20日
Published Date 2024/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002987
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肛門から直腸が脱出する直腸脱は,骨盤底の脆弱性から生じ,著しくQOLを損なう疾患である.さらに女性では,膣から種々の臓器脱(POP)を合併し,複雑な病態を呈する.直腸脱自体はその外観から診断は容易であるが,POPを合併する場合は,排便造影検査などの特殊な検査を行うことで,骨盤底に生じている異常を正確に診断できる.治療は外科手術が主体で,その選択に当たって根治性はもちろんのこと,安全性や術後排便機能にも配慮する必要がある.正確な病態把握と,それに応じた適切な手術選択が求められる.
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