特集 サルコペニアと消化器疾患
1.サルコペニア総論(1)高齢者におけるサルコペニアの診断
荒井 秀典
1
1国立長寿医療研究センター
キーワード:
加齢
,
骨格筋
,
握力
,
身体機能
,
AWGS
Keyword:
加齢
,
骨格筋
,
握力
,
身体機能
,
AWGS
pp.239-243
発行日 2024年2月20日
Published Date 2024/2/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002953
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加齢とともに骨格筋量は減少するが,骨格筋量とともに歩行速度や握力など機能的な低下も認められる.このような加齢に伴う骨格筋の機能低下がある一定レベル以下に進行し,生活機能の障害を招くレベルにまで達した場合にサルコペニアと定義される.サルコペニアは,日常生活活動(ADL)の低下,フレイル,転倒・骨折,入院,施設入所,死亡などの危険因子であり,その診断基準も2010年から2014年にかけて欧米およびアジアで確立してきた.その後,2018年EWGSOPは診断基準の改訂を発表し,続いてAWGSも2019年10月に診断基準を改訂した.さまざまな診療科において高齢化とともにサルコペニアの診断の重要性は高まっており,治療の質向上や健康寿命延伸のためにもサルコペニアの診断が必要となっている.
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