特集 胆膵の画像・内視鏡診断の進歩―早期診断と正確な診断のために
14.胆膵内視鏡診療におけるX線透視の現状と課題
竹中 完
1
,
工藤 正俊
1
1近畿大学医学部消化器内科
キーワード:
放射線被ばく
,
水晶体被ばく
,
診断参考レベル(DRL)
,
職業放射線被ばく
,
患者放射線被ばく
Keyword:
放射線被ばく
,
水晶体被ばく
,
診断参考レベル(DRL)
,
職業放射線被ばく
,
患者放射線被ばく
pp.1699-1707
発行日 2023年11月20日
Published Date 2023/11/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002876
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胆膵内視鏡には内視鏡的逆行性胆道膵管造影(ERCP),超音波内視鏡(EUS)ガイド下ドレナージがあるがいずれも放射線透視の使用が必須であり,職業放射線被ばくに関しては蓄積した放射線被ばく線量が健康被害に影響するため,手技に携わる医師は自身だけでなく患者と医療スタッフの放射線被ばく防護にも最大限の努力を払う義務がある.ERCP関連手技に関しては,治療的ERCPが診断的ERCPよりも放射線被ばく線量が有意に多く,EUS下胆道ドレナージ(EUS-BD)ではERCPに比して,手技時間は有意に短かったにもかかわらず使用放射線量が有意に多かったことが報告されている.放射線被ばく防護の3原則である“正当化”“最適化”“線量制限”および診断参考レベル(DRL)のコンセプトが理解され,自施設の透視装置に合わせた被ばく防護対策がとられ,放射線被ばくの低減を目的に日々進歩する技術が広く認識されることが求められる.
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