特集 黄疸を極める
5.消化器内科医も知っておくべき黄疸(3)新生児黄疸
日下 隆
1
1香川大学医学部小児科学講座
キーワード:
新生児高ビリルビン血症
,
早発黄疸
,
遷延性黄疸
,
光療法
Keyword:
新生児高ビリルビン血症
,
早発黄疸
,
遷延性黄疸
,
光療法
pp.324-329
発行日 2023年2月20日
Published Date 2023/2/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002545
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新生児期に生理的黄疸が確認されている哺乳類はアカゲザルとヒトのみであり,ヒトの一生において黄疸が生理的であるのは新生児期のみである.その症状は一過性で人種差を認める.その要因としては,短い赤血球の寿命,低い肝臓ビリルビン抱合能,ビリルビンの腸肝循環の存在が考慮される.新生児病的黄疸は新生児高ビリルビン血症とし,とくに生後24時間以内の可視的黄疸を早発黄疸,生後2週間以上継続する黄疸を遷延性黄疸として,鑑別診断に十分注意する必要がある.治療は光療法を主体として,核黄疸の予防が重要である.
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