特集 これだけは知っておきたい診断のポイント
XV.小児科
2.皮膚所見から何を考えるか
新生児黄疸
合瀬 徹
1
1合瀬小児科医院
pp.1480-1482
発行日 1972年7月5日
Published Date 1972/7/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402204357
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重症黄疸は脳性麻痺の原因になる
最近新生児黄疸についての関心が急速に高まったおもな理由としてつぎのことがあげられる.
1)新生児期特に生後1週間以内における重症黄疸(新生児高ビリルビン血症)は核黄疸の成因となり,かつ脳性麻痺の原因となることが明らかに証明されている.2)しかも,このような新生児高ビ血症がおもに母子間の血液型不適合(ABO,Rh etc.)および未熟児その他の原因によってこんにち,以前われわれが思っていたほどまれでなく,身近かにかなりの数発生している事実(推定では全出生児中1/200の率で交換輸血を必要とする高ビ血症児がみられる).3)新生児高ビ血症はいわゆる生理的黄疸とは明らかに区別され,しかも核黄疸,ひいては脳性麻痺の予防が交換輸血という有効かつ簡便な手技でこんにちすでに確立されている等々.
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