特集 黄疸を極める
3.肝細胞性黄疸(4)体質性黄疸
小林 由直
1
1三重大学保健管理センター
キーワード:
ビリルビンUDP転移酵素
,
グルクロン酸抱合
,
ビリルビン輸送蛋白
Keyword:
ビリルビンUDP転移酵素
,
グルクロン酸抱合
,
ビリルビン輸送蛋白
pp.278-284
発行日 2023年2月20日
Published Date 2023/2/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002538
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体質性黄疸には,高間接ビリルビン血症を示すCrigler-Najjar症候群Ⅰ型,Ⅱ型およびGilbert症候群と,高直接ビリルビン血症を示すDubin-Johnson症候群およびRotor症候群があり,それぞれについて責任遺伝子が同定されている.高間接ビリルビン血症を示す三つの症候群では,ビリルビンUDP-グルクロン酸転移酵素(UGT1A1)の活性が種々の程度に低下あるいは欠失している.高直接ビリルビン血症を示すDubin-Johnson症候群およびRotor症候群では,肝細胞におけるビリルビンの輸送に障害が起こっている.体質性黄疸の分類や診断方法について,原因遺伝子やそのメカニズムを含めて解説する.
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