特集 膵癌の早期診断 ―診療ガイドラインの改訂を踏まえて
巻頭言
花田 敬士
1
1JA尾道総合病院消化器内科
pp.125-126
発行日 2023年1月20日
Published Date 2023/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002502
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膵癌の予後は依然として不良である.この事実は私が医師になった1988年当時と現在で大きく変わってはいない.現在,膵癌の相対5年生存率は10%前後と報告されている.一方で,私は2007年から危険因子に着目した『膵癌早期診断プロジェクト(尾道方式)』に関する講演を,全国47都道府県すべてでお話しする機会をいただいたが,地域医療圏では“膵癌と診断され5年生存した患者”を経験している臨床医は少数であり,“膵癌は早期診断できないもの”とその壁の高さを嘆く声を耳にしてきた.
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