特集 消化管内視鏡治療のリスク克服に向けて
1.待機的内視鏡治療に潜むリスクとそのマネジメント(5)大腸ポリペクトミー
豊島 治
1
,
西澤 俊宏
1,2
,
松野 達哉
1
,
小田原 成彬
1,3
,
藤澤 剛太
1,4
,
吉田 俊太郎
1,5
1とよしま内視鏡クリニック
2国際医療福祉大学消化器内科
3東京大学消化器内科
4関東中央病院肝胆膵内科
5吉田医院
キーワード:
大腸ポリペクトミー
,
偶発症
,
ポリペクトミー後出血
,
遅発性ポリペクトミー後出血
,
コールドポリペクトミー
Keyword:
大腸ポリペクトミー
,
偶発症
,
ポリペクトミー後出血
,
遅発性ポリペクトミー後出血
,
コールドポリペクトミー
pp.36-41
発行日 2022年12月20日
Published Date 2022/12/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002477
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ポリペクトミーに伴う偶発症では遅発性ポリペクトミー後出血(DPPB)が重要である.DPPBのリスクには右側結腸・径10 mm以上・複数・若年性・Peutz-Jeghersポリープ,心血管疾患,高血圧,抗血栓療法,hot polypectomy,急性ポリペクトミー後出血がある.Cold polypectomyは小ポリープにおいて,完全切除率が変わらず,PPBを予防し,検査時間を短縮する.一方,予防的クリッピングは20 mm未満のポリープに対してDPPBの予防効果は確立していない.対策としては各施設でポリペクトミーの限界を決める.無床診療所では数は10個まで,1個の径は15 mmまで,径の累計は30 mmまでとの提案がある.無床診療所では入院が必要なポリペクトミーや緊急止血術のために病診連携が重要である.
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