特集 消化管内視鏡治療のリスク克服に向けて
1.待機的内視鏡治療に潜むリスクとそのマネジメント(2)食道EMR/ESD
吉井 俊輔
1
,
石原 立
1
1大阪国際がんセンター消化管内科
キーワード:
食道EMR
,
食道ESD
,
食道狭窄
,
穿孔
,
鎮静
Keyword:
食道EMR
,
食道ESD
,
食道狭窄
,
穿孔
,
鎮静
pp.17-22
発行日 2022年12月20日
Published Date 2022/12/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002474
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食道EMR/ESDは,切除手技の啓発やトラクション法の開発などによって広く受け入れられる手技となった.食道表在癌に対する標準的治療として胃や大腸に対する内視鏡的切除と同様に広く普及しており,周在の広い広範病変も切除可能であるが,術後狭窄が問題となりうる.これまでさまざまな狭窄予防処置が報告されてきたが,現在ではトリアムシノロン粘膜下局注またはプレドニゾロン内服が第一選択である.食道は壁が薄く,穿孔した際にはクリッピングをはじめとした適切な対応が求められる.またベンゾジアゼピン系鎮静薬のみでは安定した鎮静が得られない症例もあり,他の薬剤使用や全身麻酔の必要性も症例ごとに検討する必要がある.
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