特集 消化管内視鏡治療のリスク克服に向けて
2.緊急内視鏡治療に潜むリスクとそのマネジメント(3)異物除去
保坂 祥介
1
,
羽鳥 清華
1
,
伊藤 峻
2
,
深川 一史
1
,
松川 美保
1
,
小野 敏嗣
1
1東京都健康長寿医療センター消化器・内視鏡内科
2千葉西総合病院消化器内科
キーワード:
内視鏡
,
異物除去
,
偶発症
Keyword:
内視鏡
,
異物除去
,
偶発症
pp.66-71
発行日 2022年12月20日
Published Date 2022/12/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002482
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消化管内異物の内視鏡診療は,事前に問診や画像検査によって十分に評価することが重要であり,緊急性の有無や回収方法の選択,外科的治療の必要性の有無などの治療方針を判断しなければならない.内視鏡的に異物を摘出する場合は,出血や穿孔といった偶発症を避けるために消化管の粘膜を損傷させないことはもちろんのこと,摘出後に改めてスコープを挿入して消化管壁の損傷の有無を確認することも大切である.もし偶発症が発症した場合には,クリップなどを用いての内視鏡的縫縮術や内視鏡的止血術を行うなど速やかにしかるべき対応をとる必要がある.また,重篤な場合は外科的治療が必要になることもあるため,適切な判断も求められる.
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