特集 消化管内視鏡治療のリスク克服に向けて
1.待機的内視鏡治療に潜むリスクとそのマネジメント(4)胃EMR/ESD
八田 和久
1
,
小池 智幸
1
,
齊藤 真弘
1
,
宇野 要
1
,
浅野 直喜
1
,
正宗 淳
1
1東北大学大学院医学系研究科消化器病態学分野
キーワード:
胃ESD
,
後出血
,
血栓塞栓症
Keyword:
胃ESD
,
後出血
,
血栓塞栓症
pp.29-35
発行日 2022年12月20日
Published Date 2022/12/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002476
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胃ESDの主要な合併症として,穿孔(術中・遅発性),後出血,血栓塞栓症などがある.後出血に関しては,予測モデル(BEST-Jスコア)が開発され,後出血のリスク層別化がされた.一方で,後出血予防に関して,いくつかの予防法が開発されてきたものの,negativeな結果となった手法も少なくない.現在,後出血リスク低下への有用性が確認されているものとしては,抗血栓薬休薬,ボノプラザン(20 mg/day)服用があるが,抗血栓薬休薬では血栓塞栓症リスクが上昇する可能性があり,休薬には慎重になるべきである.
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