特集 消化管内視鏡治療のリスク克服に向けて
1.待機的内視鏡治療に潜むリスクとそのマネジメント(3)PEG
櫻谷 美貴子
1
,
比企 直樹
1
1北里大学医学部上部消化管外科学
キーワード:
経皮内視鏡的胃瘻造設術
,
適応
,
偶発症
Keyword:
経皮内視鏡的胃瘻造設術
,
適応
,
偶発症
pp.23-28
発行日 2022年12月20日
Published Date 2022/12/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002475
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経皮内視鏡的胃瘻造設術(PEG)は,日本では,急激な高齢化と在宅医療の推進により2000年以降に急速に普及してきた.一方で,厚生労働省の調査では胃瘻造設には延命効果がある可能性が示唆された.PEGのリスクとベネフィットを理解し,慎重に適応を判断するべきである.2011年12月には,日本老年医学会により高齢者の摂食嚥下障害に対する人工的な水分・栄養補給法の導入に関するガイドライン作成が行われ,artificial hydration and nutrition (AHN)導入に関する意思決定プロセスが示され,PEGの適応を判断する基準が示された.術前検査を怠らず,適応を慎重に判断すれば,PEGは安全で利便性の高い方法である.
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