特集 肝の超音波を知り尽くす ―びまん性肝疾患の診断
3.びまん性肝疾患(脂肪化)(3)NASH診断・NAFLDとの鑑別 c.MRI—PDFFによるNAFLD/NASH診断,超音波減衰法との比較
今城 健人
1,2
,
國分 茂博
1
,
中島 淳
2
1新百合ヶ丘総合病院消化器内科
2横浜市立大学大学院医学研究科肝胆膵消化器病学教室
キーワード:
非アルコール性脂肪肝疾患
,
非アルコール性脂肪肝炎
,
肝内脂肪量
,
CAP
,
UGAP
,
ATI
Keyword:
非アルコール性脂肪肝疾患
,
非アルコール性脂肪肝炎
,
肝内脂肪量
,
CAP
,
UGAP
,
ATI
pp.1599-1606
発行日 2022年10月20日
Published Date 2022/10/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002425
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Nonalcoholic fatty liver disease (NAFLD)診療にとって肝内脂肪量を正確に評価することは,診断のみならず治療方針の決定や治療効果の判定の際に重要である.近年では,侵襲的な肝生検に代わり,超音波減衰法やMRIの技術を用いて肝内脂肪量を非侵襲的に診断可能となってきている.これらの検査は患者の忍容性も高く,また臨床経過に応じ繰り返し行うことが可能である.とくにMRIを用いたproton density fat fraction (PDFF)はきわめて高い精度で肝内脂肪量が評価可能であり,薬剤治験のゴールドスタンダードとしても用いられるようになってきている.その診断能は超音波減衰法よりも診断能に優れてはいるが,簡便性は劣ると考えられ,場面に応じての使い分けが必要と考える.
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